ガムテープにバイオマスマーク 環境配慮資材としての認知獲得へ
富士工業はこのほど、同社製品のガムテープについて、原料の85%以上が生物由来だと認定するバイオマスマークを取得した。ガムテープはほとんどバイオマス原料でできているが、一般消費者への認知が低い。同社は、視覚的に分かりやすい同マークで、環境配慮資材としての認知獲得につなげる。同マークが印刷された規格製品は、今年中の上市が予定されている。
ガムテープは、包装資材として長い歴史を持つ。そんな中現代では、剥がさずリサイクル可能な性質などが再評価され、改めて環境配慮資材として注目されている。封緘時の作業性の高さや印刷が可能な美粧性、再封緘が不可能という防犯性なども同資材の強みだ。
一方で初期導入の設備コストが高い傾向にある。また一般消費者に他の粘着テープと名称が混同されるケースも多く、充分な知名度とは言えない。
同社はこのほどマーク取得に、ガムテープを導入しやすい土壌を作る狙いがあるとした。一目で環境配慮資材だと伝わることで、環境への取り組みが容易に周知でき、企業イメージ向上にも貢献する。ガムテープへの切り替えにさらなるメリットを追加する形だ。
導入のハードルを下げるための取り組みは、ほかにも行っている。独自のディスペンサー(水付けテープ繰り出し機)「GTD-500」を低コストで導入できるよう、サブスクサービス(月額制)での提供も検討中という。
同社はガムテープの製造販売をはじめ、梱包用テープなどの梱包資材を包括的に取り扱う商社だ。ラインアップはメーカー製品からPB製品まで幅広い。その中でも特に環境に配慮した特性を持つ資材として、ガムテープのアプローチを進めていく。
同社の商品担当責任者の三谷常務は「他資材との混同を避けるため、名称変更なども視野に入れつつ、一般消費者や企業へのイメージアップ活動を進めていきたい」と語った。
包装タイムス2022年10月17日引用