グリーンナノ、表面加工で 焼却時CO2排出量25%削減
(画像は公式サイトより引用)
熱転写シートを手掛ける三登商事は、「green nano―グリーンナノ」技術を用いたサステナブル製品の開発を進めている。
green nano―グリーンナノとは、プラスチックに少量配合するだけで、焼却時のCO2排出量を大幅削減できるマスターバッチ。例えば100キログラムの樹脂ペレットにマスターバッチのgreen nano―グリーンナノを3%配合した場合、焼却時のCO2を60%削減することができるという。
東京理科大学初のベンチャー企業であるアクティブが開発を行い、現在はアイトスマシナリーが生産供給を担当。日本初の“次世代エコ技術”として注目されており、シール・ラベルや化粧品ボトル、パウチ容器などのgreen nano―グリーンナノを採用した様々な包装資材が発表されている。
一般的にgreen nano―グリーンナノ加工方法としては、成形加工やコンパウンド加工が主流とされてきた。それを今回、三登商事では、コーティング加工にgreen nano―グリーンナノ添加剤を使用。その結果、同社製造の転写シート(JW、PETフィルムを除く)を焼却処理した場合、CO2発生率が約25.7%削減。PETフィルム(27.25%)との削減率は52.95%に昇る。
現在、同社の全ての製造シートにgreen nano―グリーンナノを添加(カッティングシート、インクジェットシートを含む)。カーボンニュートラルに貢献する新商材として提案強化を図る。
三登商事がgreen nano―グリーンナノを使ったコーティング加工に乗り出した背景には、アパレル業界が抱える深刻な環境問題が関係している。アパレル用品を多く手掛ける同社では、CO2削減の機能を有すgreen nano―グリーンナノに早くから注目。申請中の特許取得を見据えて新製品の開発に取り組む。
green nano―グリーンナノ技術の活用について、「カーボンニュートラルの本質を訴えていきたい」(同社・左成勝男代表取締役)と力を込める。
包装タイムス2022年10月24日引用