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特集記事

99%以上PLA配合のOPLA袋

(画像は公式サイトより引用)

自動販売機用飲料サンプル国内トップメーカーである大同至高が開発した「OPLA袋(粘着テープ付き)」がこのほど、「バイオマス95マーク」の認定を取得した。袋単体での販売を開始する。

同OPLA袋のフィルムには、99%以上のポり乳酸(PLA)を配合した生分解性フィルムえを使用している。

単層構造で厚さは25㎛。大手素材メーカー協力のもと、PLA樹脂の配合率を極限まで高めたフィルムを使用し、袋の製品化に成功した。

粘着テープ付きでもバイオマス度が95%以上になるように製品設計し、バイオマス度の高さにより、石油由来プラスチックの使用量削減に貢献する。

製袋加工は、自社の自動製袋機(1色サーマルプリンタ搭載)で行う。バイオマスマークの印字およびクリアファイルのような四角形状であれば製品封入から封緘まで、インラインで対応する。

同社では、OPA袋に加え、独自配合のPLAシートの開発も手掛けている。それがサトウキビ由来の「オイシート」とトウモロコシ由来の「ユーミィシート」だ。

両シートともに、原料ペレットび選定・配合からシートの成形まで。シートメーカーと連携を重ね続け開発を進めた。素材開発の段階から関与することで、同社が必要とする透明性や柔軟性の向上に成功。加工中の“割れ”や“クラック”などの発生抑制につなげた。

サトウキビ由来のオイシートが得意とするにが、立体加工だ。折貼り加工でクリアケース、真空成型でトレーなどの形状加工が可能。オイシートを使用しているため、「バイオマス100マーク」および「生分解性バイオマスマーク」を表記できる。環境配慮の点で圧倒的な優位性を発揮する。

さらに同社では、PLA原料から発泡シートも製造している。2022年に発泡押出成形機を導入。超臨界Co2微細発泡技術によって、厚みや発泡倍率を調整したシートを作成。そのシートを使ったフルーツキャップや緩衝材などのオリジナル製品の開発も積極的に手掛けている。現在、PLAに抗菌性を生かしたイチゴやトマトなど青果物の梱包材として用途を探るほか、熱圧着着による積層技術を開発し、EPSの代替品提案にも力を注ぐ。

またトウモロコシ由来のユーミィシートを使用した成形物には、160度の耐熱性を付与。成形と同時に耐熱化する独自の加工技術の開発に成功した。

「素材開発から加工まで一貫性を強みとしながら、今後の厳しい環境規制に対応したPLA製品を提案していく」(同社・PLA事業部開発部の山本剛士部長)と力を込める。

 

(包装タイムス2024年3月25日より引用)

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