焼きたてを入れられる袋
(画像は公式HPより引用)
機能素材は先頃、焼き立てのクッキーの香りを長時間キープできる新しいラッピング用鮮度保持袋「クッキートレビアン」を開発した。従来の一般的なOPP素材のラッピング袋と異なり、焼成直後の温かいクッキーを入れることが可能で風味の低下を効果的に防ぐことができる。
クッキーは、袋内の湿気を減らすためによく冷ましてから包装することが一般的だ。ただ時間の経過とともに、包装するまでにクッキーの香りも抜けていくなど課題となっていた。今回開発したクッキートレビアンは袋内部の湿度を下げる機能を備えており、内側の水滴が付きにくく、雑菌の増殖も抑えられる。そのため、焼成直後に冷まさず包装し、焼きたての風味を維持しることができる。
同社によると、焼成3日後のクッキーの香り成分を高知県工業技術センターで測定した結果、一般的なOPP袋に比べ、バターなどの香り成分の量に数倍の差が出る実験結果を確認した。
同社はこれまでにも、パン用とバター用でそれぞれ同様の機能を持つ商品を販売している。今回の新商品では、クッキーの包装用として最適化したほか、使い捨てを想定した数量・価格設定とし、デザイン付きの物も用意した。また、ヒートシールではなくビニールタイでも十分に密閉できるフィルムに改良している。
同社では「青果物用と比べ、パンやクッキー専用の鮮度保持袋の認知度はまだまだ低い」と話す。焼き立てを入れるという新しい考え方の周知に力を入れる同社。今年出展した第95回東京インターナショナル・ギフトショーの新商品コンテストでは、同商品が準大賞を受賞するなど、今後の営業活動にも弾みがつきそうだ。
また、同社は同商品の業務用として、ピロー包装に対応した「メイクッキー」も用意しており、一般家庭だけでなく、ベーカリーなどの業者にも販売を広げている。「ベーカリーが抱える問題の一部を解決する商品になるのではないか」と期待を寄せる。
(包装タイムス2023年5月8日より引用)