
紙製パネルで猫用ハウス
(画像は公式サイトより引用)
東濃コアーは、段ボール製ハニカムパネル「ハニーパネル」の用途拡大、新しい市場の開拓を進めている。2023年には、猫が上って遊べる「にゃんぐるタワー」を開発し、展示会やクラウドファンディングで大きな反響を呼び、恵那市のふるさと納税返礼品にも採用された。
一方でもう少し小さいサイズ、自由に組み合わせられるタイプを求めるユーザーの声もあった。それに応え、第2弾として「にゃんぐるポケット」を開発し、昨夏開催されたホームセンター業界の展示会で発表した。
以前の商品では、ユーザーが数カ所の差し込み部を連結させて仕上げていた。しかし、輸送や保管の際にかさばる短所があり、完成形は一つだった。そこで、試行錯誤を重ねてパネル同士をつなぐ金属製の専用ジョイントクリップを開発。組み合わせの自由度が上がり、さまざまな形状にアレンジ可能になり、さらなる軽量化、省スペース化も実現した。
遊べる隠れ家をコンセプトにした「にゃんぐるポケット」は、完成サイズが高さ600×600×奥行300㎜(約1.2㎏)のL字型猫用ハウスを2台セットしたもの。パネルは段ボールと同様に軽く、ジョイントクリップで接合して1台10分程度で組み立てられる(工具不要)。側面のパーツには直径200㎜円形の切り込みがあり、カッターナイフなどで切り抜くことで、好きな箇所に通り穴が作れる。
このほか、パネルは容易にカットでき、サイズの微調整やアレンジにも対応する。3台、4台と増やせばレイアウトの幅が広がり、多頭飼いの場合でも問題なく遊べる。なお、オプションで専用爪とぎも用意されている。
軽量・高強度でリサイクル性に優れた「ハニカムパネル」は5割超が包装資材用途、3割が建材などの中心材として使われている。約5年前に製造設計を増強し、BtoBで包装資材以外での拡販を狙う中、活用例として猫用グッズの開発に取り組んでいる。ジョイントクリップの新開発は可能性を広げ、災害避難所用間切りの新タイプも登場した。同社では「社内一貫製造ラインでサイズ自由、厚みも5㎜刻みでそろっている。
現在も何件か問い合わせはあるが、全国のホームセンターで資材として取り扱ってもらうことが目標」とし、表面に化粧紙(木目調ほか)を貼ったタイプも開発中だという。
(包装タイムス2025年4月14日より引用)