紙容器の再資源化設備を稼働 高品質・高白色のパルプを生産
日本製紙は、富士工場内で紙コップや紙パックなどの食品・飲料用紙容器リサイクル設備の稼働を10月28日から開始している。同工場では、高品質かつ高白色のパルプを生産することが可能になるという。
使用ズムの紙容器は、紙にプラスチックを貼り合わせた複合材料からのパルプの抽出や残りのプラスチックの処理、容器の食品残渣物など衛生上の観点から、大半が一般ごみとして焼却されている。同社は、食品や飲料用紙容器のリサイクルに対する市場ニーズに応えるため、昨年9月から設備の導入に取り組んでいた。
これまで草加工場と足利工場では、使用済みの紙容器を段ボール原紙の原料に使用していたが、新設備の稼働により今後は紙や板紙、家庭紙など幅広い分野で製紙原料の利用を目指すとしている。
今後の回収スキームについては、リサイクルチェーンを構築するビジネスパートナーの協働で回収拠点や洗浄拠点を確保することが重要だとし、浜松グリーンウェーブやエコライフはままつと協力し、使用ズム食品容器を自主回収する実証実験を開始した。これを皮切りにさまざまなパートナーと協働し、消費者への告知や啓発、回収に取り組むとしている。
包装タイムス2022年11月14日引用