
‟0.55㎜”厚の壁”クリア
(画像は公式サイトより引用)
司化成工業は、自動梱包機用で‟0.55㎜”厚の壁”をクリアし、より薄肉・軽量化を実現したPPバンド「サイクロンバンド」と、同じく再生原料の配合比率を‟50%”とうたった「リサイクロンバンド」開発、このほど正式にリリースした。いずれも同社のつくば工場で生産する純国産のPPバンドだ。
日本で誕生し、60年余りの歴史があるPPバンドも、薄肉・軽量化が進められてきた。しかし、自動梱包機の構造(アーチ部)上、PPバンドの薄肉化には限界があった。まず、梱包機のアーチ内を後方からバンドをローラーで押し出していくという構造から、ある程度の剛性が求められる。剛性が弱いと湾曲や蛇行がアーチ走行性に影響しているしまう。加えてPPバンドの表面をエンボス(ダイヤ型の模様)に成形するため、これまでPPバンドの薄肉化には、‟0.55㎜”厚の壁”があった。これを同社は梱包機適正を損なわない限界の軽量化を新鋭設備の導入により0.55㎜厚を実現したのたが、「サイクロンバンド」だ。
SDGsを進めていく中で、PPバンドの原料面でも、バージン原料を減らし、再生原料の比率を高めることが業界内で求められている。しかし、バンドの製造工程や自動梱包機適正の点で、再生原料の比率によって、阻害要因を増やすことにもなる。
同社では再生原料の配合比率を80%、60%と試作を繰り返してきた中で、最新のバンド押出設備を駆使し、リサイクル原料の最大限利用と梱包機適正の両立を求めて完成したのが再生原料50%の配合の「リサイクロンバンド」だ。
同社では、今回発表した軽量化と梱包機適正の両立を実現した「サイクロン」とリサイクル原料とバージン原料の最適配合比率を実現した。「リサイクロン」を、国産PPバンドのツートップと位置づけ事業展開していく。
(包装タイムス2025年6月9日より引用)