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台車ごと運べる輸送システム

(画像は公式サイトより引用)

TSKが開発した輸送システム「TRAPALLE(トラパレ)」は、「荷物を載せたまま台車ごと運ぶ」を実現する。載せ替え作業の軽減や作業場の省スペース化など現場環境の改善を図る手立てとして注目を浴びている。

同システムは、平パレットやポストパレットに似た形状をしている。フォークの差し込み口を備えており、台車を押し込めば、載せ替えの手間なしで、パレットとして扱うことができる。ラインアップは「DJS(ドーリージョイントシステム)」と「CJS(カートジョイントシステム)」の2種類。その名の通り、それぞれドーリー台車や手押しカートに対応。どんなキャスター径でも容易に挿入できる設計も特徴だ。

主に製造業における工場・倉庫の輸送では、段ボールケースのほかに、折り畳みコンテナなどの小型運搬容器が用いられる。これらは、台車やカートに積み上げて庫内を移動することが多く、トラックやフォークリフトで輸送する際には、「台車からパレットへ載せ替える」という作業が発生する。重労働と時間負担、作業スペースが必要とされてきた。

同システムは。こうした作業を一気に削減することができる。輸送時に台車が自走することがない独自設計により、荷台内での荷崩れのリスクも低い。また、台車サイズに合わせてセミカスタマイズできる点も、課題を抱える現場から評価されているようだ。

自動車部品メーカーやロボット組立メーカーなどで採用され、作業そのものの簡略化で効果が表れている。迫る「物流2024年問題」をはじめ、荷待ち時間や労働者の多様化など、物流現場の課題解決に活躍すると見られる。

 

包装タイムズ2023年4月10日引用

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