
「非常時でもおいしい」食品の備蓄セット
(画像は公式サイトより引用)
フェリシモは12月、同社を含む阪神エリアの企業11社で共働し企画開発した食品備蓄セット「備蓄でお守りKOBE BOX2」の予約販売を開始した。阪神・淡路大震災発生から30年の節目となる今年、教訓や意識を引き継いでいくには何をすべきか、本当に備えておくべきものは何かを考え、神戸から「非常時でもおいしい」を備えるための新習慣としてのローリングストック提案を行っていく。
「ふだんにたべてもおいしい備蓄」をコンセプトに、兵庫県のおいしいものを詰め込んでフェリシモのウェブサイトなどで販売する「備蓄でお守りKOBE BOX」シリーズの第2弾として発表。神戸市在住のイラストレーター、サタケシュンスケ氏による神戸の建築物や自然をモチーフにしたデザインをあしらった化粧箱に、ガイドブックと食品10品を詰め込んだ。インテリアになじみやすく、見えるところに置いておけるため、しまい込んで忘れることのないコンパクトなパッケージで、ローリングストックには最適な仕様となっている。
同社は「もしもの被災に備えておき、半年何事もなく過ごせたら、おいしく食べて日々に感謝し、また次の半年の無事を願って備蓄する循環型のローリングストック」を提案する。長年災害復興支援に取り組んできたフェリシモが聞いた被災経験者のリアルな声を受け止め、本当に食べたいものや必要な栄養を見直し「おいしく食べられる」ことが商品選定の前提となっており、その多くが一般消費者が日常的に購入できる、味や素材にこだわった食品だ。そのため、詰め合わせ商品の中には最短賞味期限が7ヵ月と「備蓄食」としては短いものも含まれるが、包装形態や風味の違いに悩まされることがない。
今回、阪神・淡路大震災を経験した地域に本社を置く10社の思いを同じくした食品メーカーが参画。同アイテムの記者発表会において10社の代表者から「当時、炊き出しで食事と人の助け合いに勇気づけられた」「30年前、食べられるものがないという状況が最も辛かった。これに当社の商品が役立つのならばこれほどうれしいことはない」との言葉が寄せられた。
日本の防災のあり方を変える大きな分岐点となったこの震災の発生から30年。復興してきた神戸から再び、新しい形の防災が提案された。
(包装タイムス2025年1月13日より引用)