Case Study

事例紹介

体に負担をかけない作業環境の改革

大阪の某化学薬品メーカーで化学薬品の製造を行っています。
ポリタンクに薬品を充填し、中に液体が入った状態のポリタンクをポリ袋に入れ、そしてそれを箱詰めするという工程を高齢の方が1人で作業されていました。
充填する量とポリタンクのサイズにもよりますが、重さ30㎏になることもよくあります。生産数と種類が増えたので
手作業での体への負担が大きくなり、機械導入に踏み切りました。この機械導入を井澤徳が請け負っています。

オリジナルクレーン作成

この作業は1週間でポリタンク200本をこなさなければなりません。
1つ充填し、箱詰めするまで5分ほどかかるので約16時間その作業をすることになります。重さは重いもので約30㎏。
腕や足腰にかかる負担は大きいです。
ポリタンクを持ち上げるクレーンを導入しようという話になりましたが、既製品の商品だと大きさや予算が合うものが
ありませんでした。
ですので、一から作る事が出来る業者を見つけてオリジナル仕様で作ることになりました。
ポリタンクを引っかけ、上に持ち上げるホイストと呼ばれる部分は工具メーカーから取り寄せ、その他のクレーンを
鉄工所で制作しました。
制作するにあたり気を付けたことは、「既定のスペースに収まる大きさであること・アームが旋回できること・回転防止の筒をホイストにつける・低予算」の4点です。
まず、設置場所は決まった空きスペースがあり、そこに入るように。縦600mm横600mmに収まるようなサイズであることが必須でした。
アームはクレーンを使用していない時は邪魔になりますし、危ないので壁に沿うよう旋回できるように。
また、ホイストはロープでアームと繋がっていますが、回転防止のために筒をつけました。これでロープが回転し作業効率が落ちることを防ぎました。
結果、限られた作業スペースに入り、値段も既製品の3分の1ほどで作ることができました。

導入後の声

充填ができるのを待つので、作業時間は以前と変わりませんが、体への負担がなくなりました。特に足腰への負担がなくなり、本当に楽になったそうです。
ホイストでポリタンクの上げ下げをし、アームにはレールがついているので前後の動きも楽々。ほぼ力を加えなくても簡単に作業することができます。
他の仕事もあるので体の負担が減った分、作業効率としては良くなり、スムーズに仕事ができるようになったそうです。
現場の声を反映させ、働き方改革・改善をした例となっております。