Case Study

事例紹介

視界から意識改革へ オーツーが目指す“理想の職場”

高品質なオフィス・店舗用家具ブランド「QUON」を展開する株式会社オーツー。その洗練されたデザインは働く人たちの心を豊かにし、モチベーションを高めてくれる。「カフェみたいなお洒落なオフィスで働きたい」といったビジネスマンの心を潤すニーズに応えてくれる商品だ。

またオーツーでは、社会貢献活動の一環としてオープンファクトリーにも取り組んでおり、工場への見学者も多数受け入れている。そのため事務所だけでなく、工場の環境改善にも意欲的だ。今回はその取り組みのひとつとして、(株)タカハラコーポレーションの【ビバフィルム】を導入した経緯とその成果を紹介していく。

 

 

オーツーの取締役工場長である梶原さんは、その工場内での“生産向上”にむけて様々な想いを巡らせていた。なかでも「5S」は大きな課題のひとつで、作業の効率化およびモチベーションの向上には欠かせない要素である。しかしその「5S」に対する工場全体の意識が、少し低いように感じていた。何かタスクをこなしていけばいいという訳でなく、作業員全体の意識改革が必要だった。

そのために第一に優先したかったのは、工場内のツール。特に否が応でも目に入る『通路』は一番の改善ポイントだった。工場の床にはラインが記されている。作業員の通路の目安となる表示だ。

 

 

これまでこのラインはペンキを塗布していた。もちろん通常作業中には行えないので、休日を使いほぼ出入りのない状態で丁寧に塗っていた。マスキング処理なども含めおよそ丸二日。休日出勤であることも含め、作業員の負担になっていたことは否めない。

その折、井澤徳から【ビバフィルム】の事を聞いた。そのうち【ビバスーパーラインテープ】【ビバ歩行帯フィルム】に着目。耐久性に優れているうえに、テープであるため貼り付けるだけで作業が終了する。しかも一番の特徴である『美観維持』→『美しい環境の実現』は、梶原さんの望んでいる「5S」の意識改革に合致したものだった。

早速サンプルを取り寄せ、その見た目の確認や耐久度を実証した。決して手軽に購入できる価格ではなかったが、実際の強度や見栄えをジャッジし、コストパフォーマンスを認識したうえで導入を決定。

貼り付けは自分たちで行う。高耐久のためテープは固く、カットに若干苦労するも、ペンキ作業と比べると抜群に早く終了した。GWの始まる前には、工場の床に新しい【ビバフィルム】でのラインが敷かれた。

 

 

真っ先に反響があったのは事務所の社員達からだった。「見た目がとても良くなった」と評判だった。元々事務所のビジュアルと工場内のビジュアルの差に頭を悩ませていた梶原さんにとって、嬉しい反応だった。また出入りの多い業者の方からも好評で、工場全体が「人に魅せる」形への一歩を踏み出したことを実感した。

そしてまた、「綺麗になったと聞いて」と、かつて工場見学に来てくれていたお客さんたちが、リピーターとして再度訪れてくれるようになった。単純に見栄えを良くするだけでなく、こうした再来のきっかけにもなり得たのである。

 

 

肝心の作業員たちの反応は、実のところまだまだ未知数である。というのも、こういった意識の改革にはおよそ一年はかかると言われており、また本人たちが自分の意識変化を自覚するのは大変難しいからである。

ただ、日々の5S活動報告や、生産向上への地道な取り組みを通じて、彼らの意識は徐々にではあるが変わってきている。工場内が「綺麗になった」ことで、事務所の社員から見学者までたくさんの「人から見られる」意識も培われ、必然的に「5S」への意識が高まってきている。日々の積み重ねによって、盤石の意識改革へと繋がるのだ。

「これからも、あらゆる取り組みを通じて5Sの意識強化を図りたい。そこから社員全体の生産向上のみならず、オープンファクトリーとしての側面も充実させていく。自分たちが働きたいと思える“カッコいい職場”、“理想の職場”を実現させ、ものづくりから地域活性化に貢献していくのが大きな目標のひとつです」と梶原さんは語った。