透明窓付き紙パッケージ
(画像は公式サイトより引用)
日本紙パルプ商事の「紙エールデザインウインドウ」が経済産業大臣賞を受賞した。紙自体を透明化することで、プラスチックフィルムをを貼り合わせることなく、透明の窓付きパッケージデザインを実現できる点や、高い透明性、リサイクル性などが評価された。
「紙エール」は原紙メーカーの王子マテリアと封筒メーカーのイムラが開発し、同社がアパレルや雑貨のパッケージとしての可能性を検証し、プロモーションを続けている。イムラの持つ紙の透明化技術に対し、同社がデザインや用途などを提案し、新たなパッケージ素材としての可能性を広げた。あらゆる検証を行い、細かい文字や絵柄の透明化を実現。ユーザーの要望に応じて透明箇所やデザインなどに柔軟に対応可能だという。
透明化は紙の裏側にUV硬化樹脂をコーティングすることで実現させた。紙自体を透明化しているため、プラスチックやグラシン紙を貼り合わせる必要がなく、加工工程の効率化が図れる。透明窓には直接オフセット印刷でき、JANコードやQRコードを表示できるため、パッケージとして使用できる。
さらに、紙自体を透明化しているため、容易にリサイクル可能だ。FSC認証マークやプラスチックスマートマークの印刷表記ができる。
同社国際営業二部紙化ビジネスグループ長の熊木氏は「この素材はまだまだ可能性がある。より多くの人が触れて認知度が高まれば需要は拡大すると考えている。これまで接点のなかったユーザーとの関係ができればと思う」と話した。
現在、工業品や文具、アパレル製品、雑貨などに採用実績があり、今後も採用拡大に向けた取り組みを推進していく考えだ。
(包装タイムス2025年1月13日より引用)