
Co2排出が実質ゼロの板紙
(画像は公式サイトより引用)
ペーパルは、紙を使うことで日本の林業を応援する「ゼロCo2ペーパー」について、シリーズ初のパッケージ専用紙「GXアイボリー片面-FS」を発売した。これにより、印刷物に加え、商品の顔である紙器を通じた企業の環境貢献が実現する。
GXアイボリー片面-FSは、脱炭素社会を支える新たな素材として誕生。FSC森林認証を取得した蛍光料不使用の片面コートアイボリーで、コート面の輝く白さと、ノーコート面の自然な風合いが魅力である。坪量320g/平方m(L判T目、K判T・Y目)を在庫して100枚の束単位での出荷に対応するほか、坪量190~450g/平方mの7種類を規格品として受注生産する。
高級化粧品や食品などのパッケージ用途に適しており、デザイン性と機能性を両立することができる。品名の「GX」は、国も推進する企業のグリーントランスフォーメーション(GX)、すなわち脱炭素社会へ向けた経済社会システムの変革に、紙を通じて貢献したいとの同社の強い思いが込められているという。
ゼロCo2ペーパーは、紙の製造過程で発生するCo2を、森林保全活動によって創出されたカーボンクレジットで相殺(カーボンオフセット)し、実質ゼロにする紙素材。奈良県南部に位置する天川村の森林保全活動との連携からスタートし、クレジットの購入代金が間伐などの森林管理や未来の林業の担い手に直接活用できる「顔の見える」仕組みを構築していった。2023年6月の発売以来、多くの企業の賛同を得て、このほど累計のCo2オフセット量が50tを突破した。これは杉の木、約5680本が1年間で吸収するCo2量に相当する。
これまで上質紙やA2コート紙、A2マットコート紙といった印刷用紙を中心に展開してきたが、GXアイボリー片面-FSの登場により、パッケージでも林業支援と脱炭素への貢献が可能になった。同社では「今後、日本全国のプロジェクトに着目して紙のカーボンオフセットや取材を通して応援し、脱炭素社会実現への取り組みを加速させ、林業の活性化を継続して支援していきたい」としている。
(包装タイムス2025年7月21日より引用)