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特集記事

環境配慮型軟包装材を開発

(画像は公式サイトより引用)

大阪シーリング印刷はこのほど、環境に配慮した「印刷方式」と「ラミネート方式」を組み合わせ、「水性グラビア印刷とノンソルベントラミネート加工の軟包材パッケージ」の開発に成功した。

同社はOSPグループの中核企業として環境保全が重視されている社会ニーズに応え、Co2削減やSDGsなどの観点から環境配慮型製品の開発に取り組んでいる。シールやラベル、ラベリングシステムだけにとどまらず商品パッケージ全般の制作、開発を通じ社会のサステナビリティ向上に努め、貢献を目指している。

今回もその取り組みとして有機溶剤使用量が少ないインキを使った水性グラビア印刷と有機溶剤不使用の接着剤を使ったノンソルベントラミネート加工を組み合わせた環境配慮型の軟包材パッケージを開発した。

水性グラビア印刷は従来の溶剤と比べて揮発性の低い水やアルコール系溶剤を使用し乾燥性の面で課題があるとされている。また、水性インキの特徴から印刷品質が安定しないことも水性グラビア印刷のクリアすべき問題とされていた。

同社はこの課題に着目し、グラビア版の製版条件やドクターブレードを最適化させ、印刷中のインキ管理を徹底することで、いわゆる油性グラビア印刷と同等の美麗な仕上がりの実現に成功した。

以前より環境対応型ラミネート方式としてノンソルベントラミネート加工を推進する同社。ラミネート加工のおよそ半数をノンソルラミネート方式へ置き換え有機溶剤に起因する環境への負荷削減で実績を収めている。

このように、水性グラビア印刷の課題とされた物性と外観品質の両立を独自の加工技術で克服した。これら加工方式でCo2やVOCの排出削減といった環境負荷軽減に加え、溶剤の臭気によるオペレーターの健康への影響も抑制するとして関連業界から注目されている。

 

(包装タイムス2024年1月22日より引用)

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