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段ボ保冷ボックスに新製品 ~組み立て式採用で保管効率向上も~

(画像は公式サイトより引用)

多田プラスチック工業は、組み立て式段ボール製保冷ボックス「クラフトクーラーキューブ」を発売した。ウレタンの高断熱性を発揮しながら、未使用時は高い保管性も有する包装資材だ。

同社の従来製品からさらなる低価格帯を追求し、同等の性能ながら約4分の3のコストダウンを実現した。同製品は昨年9月の国際物流総合展2023で公開され、来場者から高い関心を集めた。

同製品は、使用時に25㎜厚のウレタンが貼られた2枚の段ボールを、折り曲げてはめ込み組み立てる。テープ類やバンドで固定することで、1辺300㎜立方体保冷ボックスとして利用できる。

内容量は15ℓ。重量は1ケース当たり800gで耐荷重は100㎏。強度を確保しながら軽い特徴を持つ。

組み立て式構造を採用したことで、保管・輸送効率の向上にもつながった。組み立てなければ300×900×50㎜サイズとして保管でき、100ケースを1100×1100㎜パレット1枚で輸送できる。従来製品では100ケースの輸送に4tトラック2台を必要としていたが、同製品では、1台で済む。

保冷性能が高く、度融点の保冷剤二つで10度以下を18時間以上維持できる。クーラーボックスの代替製品として訴求していく。

オプションとして外から温度が確認できる温度計の背設置や遮熱アルミバッグの有無、防水段ボールの利用を選択できる。デザインを印刷することでBtoCでの利用も見込める。

また、使用済みの同資材を回収して、サーマルリサイクルする取り組みも行っている。

同社はウレタンの発泡成形を手掛けていおり、物流展での展示は初だという。物流改善に注目が集まる中、同社は食品・医療品配送などに加え、防災用品やアウトドア雑貨など、さらなる業界へ訴求を進めたいとした。

 

(包装タイムス2024 1月1日8日より引用)