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共同輸配送実験の結果報告 大手コンビニ3社 配送・在庫管理を効率化

包装タイムス2021年3月15日号引用

セブンイーレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソンの3社が2020年8月に実施した、
チェーン横断的な共同輸配送物流の実証実験結果がこのほど公表された。

同実験は、個別に最適化・高度化されてきたコンビニの物流において、配送・在庫といった物流の共同化による効果を検証するもので
新たな物流連携の拡大、効率化を図っている。

実証実験はセブンイーレブン13店舗、ファミリーマート13店舗、ローソン14店舗の合計40店舗を対象に、20年8月1日から7日の1週間行われた。
江東区にある物流倉庫に共同物流センターを設置し、コンビニ各社の常温配送商品(飲料・菓子・雑貨など)をそれぞれのセンターから商品移送を行い、フランチャイズチェーン横断的に効率化したルートで配送。
加えて、共同在庫の可能性も検討するため、一部商品は共同物流センターで在庫し、店舗別のピッキングなども実施した。

実証実験の結果、配送距離を13.8%短縮、納品1店舗当たり295グラムのCO2排出量削減、
1日当たりのトラック回転率0.8回転向上など、コンビニ配送の共同配送化を行う事で多くの評価指標において改善効果を確認できた。
店舗の納品時間を調整できずに納品店舗数が低下したため、トラック1台当たりの納品店舗数は0.2店舗低下した。

今回の実証実験を拡張する分析として実施した、納品時間を調整して、最も効率の良いルートで配送する場合のシュミレーションでは、配送距離を32.3%短縮、納品1店舗当たり780グラムのCO2排出量を削減した。

また、1日当たりのトラック回転率0.9%回転向上、トラック1台あたりの納品店舗数3店舗向上、積載率36.1%改善といった大幅な効率化を実現することも分かった。

 

<ひとこと>
「在庫を置く場所がない」中小企業は数多くあります。
資材に関しても置き場がないので、小ロットで注文される方が多い現状。
共同物流がコンビニ以外の一般企業でも実施ができたら
効率化が可能になるのではないでしょうか。