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リサイクルPETテープが好評

(画像は公式サイトより引用)

日東電工CSシステムが昨年開発した「リサイクルPETテープ №3002RC」(以下サイクルPETテープ)が段ボールの梱包用テープとして実績を伸ばしている。工作機械の部品パーツの輸出時をはじめ、食品サンプルの出荷時に使用。見積もりやサンプル依頼の問合せも多く、多方面から高い関心が寄せられている。

「リサイクルPETテープの開発主眼は、あくまで新規需要の創出。現行品(OPPテープ)からの切り替えではない」と話すのは、同社のマーケティンググループで責任者を務める近祥晴氏。ニーズの掘り起こしを進める中、2022年、プラスチック包装に対する世界各国の動きを受け、Co2排出量とバージン材の使用量削減につながる梱包用テープに開発に乗り出した。

表面基材のリサイクルPETは、使用済みPETボトルを再資源化したものだ。開発当初、環境配慮をうたった様々な素材が雑然とする中、機能面やコスト面、供給力などを考慮した結果、安定的に確保ができる同リサイクルPETに行き着いたという。

粘着剤はCo2の排出量を減らすため、無溶剤型のゴム系粘着剤を採用した。溶剤系の粘着剤と比べ、乾燥工程の熱エネルギーが少ないことから、現行品のOPPテープと比べ50%のCo2排出量削減につなげている(同社試算)。

このほか環境配慮製品であることを示すため、そのことが分かるメッセージを水系インキで表面基材に印刷。梱包物が手元に届いた際、製造元の企業姿勢がダイレクトに伝わるように工夫を凝らした。

同製品における再生材の使用比率は60%を占める。原材料の選定から粘着剤の設定まで、製品開発全般を手掛けた営業本部マーケティンググループの山村和輝氏は、「梱包テープとしての品質と環境性能のバランスを考慮して設計した」。企画面を担当する同グループの中島康彰氏は、「梱包材と言えば現状はコストが重視される傾向だが、今後より一層高まる環境課題の解決へ、社会的インパクトを生み出していければ」と意気込みを語る。

なお、同社では現在、グループ本体の日東電工が排出したロス材(光学関連製品の一部)を使ったアップサイクルテープの製品化も進めている。「用途は梱包に限らず検討し、24年度中の上市を目指したい」(近氏)と話す。

 

(包装タイムス2024年2月19日より引用)

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