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産学官連携プロジェクト キッチンくま食ベタル

(画像は公式サイトより引用)

カウパックの「産学官連携プロジェクトキッチンくま食ベタル」包装アイデア賞を受賞した。4種類のタルタルソースのパッケージをイラストで視覚的に分かりやすく表現。4種類のパッケージを並べるとイラストがつながり、ユーザーに感動を与えるデザインが特徴だ。

同商品のパッケージは、同社と愛知県立岩倉総合高等学校、岩倉市商工会の産学官連携プロジェクトで考案された。岩倉総合高等学校の「企業との連携の取組みで起業家精神を生徒に芽生えさせたい」という考えからカウパックにオファーし、取り組みがスタートした。その後、岩倉市商工会などの協力を受け、県内の老舗和洋食屋キッチンくまとのコラボレーションが実現した。取組みは2023年4月から2024年1月まで行い、24年10月に発売となった。

パッケージはスパウト付パウチと紙箱を組み合わせた「ハイブリッドパウチ」だ。無地のスパウト付きパウチはラベルシールを張り付けることが多いが、所定の位置に貼ることが困難なことや時間がかかるという課題があった。それに対し、紙箱を採用したことで、容易にセットアップでき、生産性を向上させた。さらに、四つの絵柄を表面でつなげるデザインにし、高いアイキャッチ性を実現した。外箱には森林資源の節約となる「パームヤシカサパルプ」を使用し、環境に配慮している。

参加した生徒は、パッケージの形状や構造の学習を行い、SDGsの要素も含みつつデザイン性についても学んだという。キッチンくまとのコラボが決定した後、生徒が考案したパッケージデザインをもとにデザインを仕上げ、製品化に至った。

開発を担当した開発課の猿渡みか氏は「今回、このような栄誉ある賞を頂けたことを大変うれしく思う。私たちの取組みが評価されたことは、これまでともに努力してきた岩倉総合高等学校の生徒や先生方、岩倉市商工会をはじめ、多くの支援のおかげだと感じている。今回のプロジェクトでの経験が生徒の未来への一歩となることを願っている。小さな子どもから大人まで誰もが使いやすく、安全で安心、さらに環境に配慮したパッケージ開発を継続していく」とコメントした。

 

(包装タイムス2025年1月13日より引用)

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