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梱包用に「セロテープ」採用

(画像は公式サイトより引用)

衣料品、インテリア雑貨などを手掛けるニッセンが展開するアップサイクルブランド「RiFUKURU(リフクル)」で、梱包用テープにニチバンの「セロテープ」が採用された。セロテープは原材料のほとんどが植物由来で、製品の利用が持続可能な社会構築に直結している。リクフルはサスティナブルなブランドとして、包装資材の面からも環境への配慮に取り組んでいる。

リクフルは従来廃棄されていた素材をアップサイクルし、日本の生地メーカーや縫製工場と、日本の産業を見直すきっかけになる商品作りを行うアパレル通販ブランドだ。同社ファッションブランド本部の飛知和東子氏は、2023年の立上げ時に「商品だけでなく梱包資材などでも環境に配慮したい」と考えていた。

発売から75年以上が経過するセロテープの主原料には、セロハンに木材パルプ、粘着剤に天然ゴムと植物由来のものが使われており、ニチバンは同製品をSDGsに貢献するものとしてアプローチしている。飛知和氏はSDGsに関するセミナーでニチバンに出会い、その取り組みに賛同して採用を決めた。

セロテープが物流梱包用として採用された事例が多くないという。だがリクフルは梱包用テープとしてのセロテープを「使い勝手がいい」と語る。軽い力でスムーズに切れる点、特に繁忙期でもはさみがいらず手軽に作業できる点を評価した。

リクフルでは、セロテープ以外にもFSC認証の紙資材や再生プラスチックの梱包包装袋の採用や、なくても問題ないタグなどを廃したり、配送用にリターナブル資材の採用を検討したりなど、包装資材の面からもサスティナブルな社会構築に取り組んでいる。

環境に配慮した包装資材を求める企業・ブランドは多い。「包装」という観点から環境問題を考えるきっかけにつなげる取り組みは拡大し続けている。

 

(包装タイムス2024年5月13日より引用)