新規市場の開拓を推進
(画像は公式サイトより引用)
東濃コアーは昨年、営業部に新規市場の開拓チームを作った。これまで培った技術や独自素材を活用し、主力の包装・梱包とは異なる分野で、環境に優しい紙の可能性を追求していく。
昨年8月下旬には、猫が登って遊べる「にゃんぐるタワー」を開発。幕張メッセで開催されたホームセンター業界の展示会「JAPAN DIY HOMECENTER SHOW 2023」で初披露した。その後、クラウドファンディングサイト「Makuake(マクアケ)」では、目標金額30万円に対して200万円超の支援を集め、恵那市のふるさと納税返礼品にも採用された。
通常、キャットタワーは木材に布などを貼ったものが多く、工具による組み立てで時間がかかり、重くて処分も難しかった。そこで、紙製ハニカム構造パネルを使った新製品の開発に着手、モニターとして猫カフェなどに設置してもらい、その意味を反映させて形状の修正を重ね、約2年かけて完成させた。
ステップと穴、ボックスなどを組み合わせた隠れ家のような形状で、設置サイズは約60㎝四方ながら、十分な高さ(195㎝)を確保している。段ボールパレットにも使用する素材のため、丈夫で耐久性があり、万一倒れても安心だ。重量は、他素材のタワーの半分以下となる約8.6kgで、分解することなく移動できる。使い終われは、一般の段ボールと同様に処分、リサイクルに回せる。
このほか、既存製品のダンボール座布団に折り畳める段ボール製の脚部を装着した「ラクラクチェア」も開発し、昨夏の「ぎふ長良川花火大会」で1万3千脚が採用された。同社はこのような紙の良さ、自社の強みを生かした製品開発を進め、ペットやイベント、防災用品といった新市場の開拓を目指す。
(包装タイムス2024年1月29日より引用)