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セロテープでSDGsに貢献

(画像は公式サイトより引用)

ニチバンは、同社製品「セロテープ」の活用で、SDGsへの貢献を後押しする。

同製品は発売から75年以上経つが、植物由来だという認知獲得は道半ばだ。「セロテープでSDGsに貢献」を掲げ、身近な資材から環境問題を考えるきっかけ作りとしてのアプローチを続けている。

セロテープの原料には天然由来の素材が多く用いられている。セロハンは木材パルプ、粘着剤は天然ゴムが主流原料だ。バイオマスマークも取得していて、製品ごとに70~75%を含むと認定されている。紙管を回収し資源活用する「第14回ニチバン巻心ECOプロジェクト」では約670㎏を回収した。

製品展開も積極的だ。物流梱包用に50㎜幅のセロテープをラインアップし、また食品包装用に500m巻の長尺テープも上市した。長すぎると製品が変形してしまう課題を乗り越えた同製品で、自動テープ貼付け機で使用する際に、従来の200m巻に比べてテープの交換頻度を60%削減する。

コーポレートサイトにはセロテープ活用によるSDGsへの貢献に賛同した企業や自治体などが、2024年現在で118社並ぶ。導入企業が小売業なら、天然素材由来をアピールするポップで認知を促し、一般消費者に対する訴求もつなげられる。OPPテープが主流の物流でも環境配慮を優先し採用した事例もあり、活動は拡大中だ。

同社工業品営業統括部の平山繁明氏は「(SDGsへの貢献は)ニチバンだけでやれることには限界がある。セロテープを切り口に協働していく」とする。

20年に、環境配慮につながる製品を表彰するソーシャルプロダクツ・アワードで大賞を受賞した。大丸東京店で開催予定の展示販売会で、セロテープも展示される。

同社はセロテープによる持続可能な社会構築げの貢献を進めている。

 

(包装タイムス2024年4月22日より引用)