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紙のエア緩衝材を販売開始 生分解性素材で環境負荷低減へ

(画像は公式サイトより引用)

TANAX(タナックス)は今年8月から、FSC森林認証紙と生分解性プラスチックを組み合わせたペーパーエアクッション「WavePAC(ウェーブパック)」の販売を開始した。梱包資材として用いられる従来のプラスチック製エア緩衝材の代替品として提案し、EC・通販事業者や製造事業者の脱プラスチックやSDGs推進を後押しする。
WavePACは、ドイツ・フローター社が展開する紙製エア緩衝材。環境に配慮した森林認証紙を使用し、エアの気密性を高めるため内側を超薄型”バイオマスベースの生分解性プラスチック”でコーティングしている。緩衝性・汎用性・作業性・美粧性に優れ、緩衝材としてはもちろん、割れ物製品の保護材や大型製品のラッピング材など、さまざまな製品梱包で活用できる。
生分解性の素材のみで構成されるため、土壌やコンポストで約8週間かけて分解される。万が一、海に流出しても約200日で65%分解が進み、以降も継続して最終的にはCO²と水になるという。リサイクルの観点では、古紙の再生過程で生分解性プラスチックが分離される製品仕様であり、ドイツでは資源ごみ扱いできるリサイクルコード「PAP22」を取得している。
折り畳んで梱包の隙間を埋める従来型の紙製緩衝材と比較した場合、同社のテストによると使用資材量が約80%削減され、処分時のユーザー負担の軽減にも貢献する。また、コスト面でも約30%削減の結果が得られた。
同社では、WavePAC製品見本の紹介やデモンストレーションを受け付けている。

包装タイムス2022年9月5日引用