卵殻使用のプチプチ アップサイクルに注目集まる
(画像はプレスリリースより引用)
気泡緩衝材「プチプチ」の製造販売を行う川上産業は、卵殻フィルムを利用したプチプチ、「たまぷち」を上市した。卵殻は年間20万㌧が排出されるが、大半が焼却処分される。その卵殻をバイオマス原料としたフィルムと、再生原料化比率が80%を超えるプチプチがコラボレーションしたことで、アップサイクル製品として高い関心を集めている。
同製品は気泡がない平坦な面に卵殻を含有したフィルムをラミネートしたプチプチだ。バイオマス原料を利用した樹脂の製造販売を手掛ける根来アスト共同開発した製品で、再生原料の使用率は90%以上だ。また、卵殻が原料のため、和紙に似た独特な手触りを持っている。フィルムに着色も可能で、幅広い用途に対応可能だ。
サイズは幅1200ミリ×84メートル巻。関東県内の限定販売だが、今後は全国展開も検討していくという。
環境に配慮した包装資材として上市直後から高い評価を受けており、すでにアパレル業界では採用事例がある。また、「2022日本パッケージングコンテスト」では日用品・雑貨包装部門賞を受賞した。
同社は新製品の開発に意欲的だ。2021年に発売した手で切り取れるプチプチ「スパスパ」は、同年のグッドデザイン賞受賞に続き、22年のJIDAデザインミュージアムセレクションでゴールドアワーに選出され、包装資材の観点を超えた評価を受けている。また他にも紙製の緩衝封筒「かみプチ」など、気泡緩衝材の新たな市場を開拓していく。
包装タイムス2023年1月1日・2日引用