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EFBを活用した段原紙

(画像は公式サイトより引用)

ユニ・チャームは、王子ホールディングスと協働し、パームヤシ空果房(EFB)を原材料の一部に用いた「EFBパルプ混抄段ボール原紙」を開発した。段ボールはユニ・チャーム インドネシア(現地法人)が製造する一部商品の梱包資材に採用された。

インドネシアをはじめとする東南アジア諸国では、アブラヤシ(パームヤシ)からパームオイルを生産する過程でEFBが大量に発生していた。しかし高水分・高灰分・高塩分の特性から活用が進まず、十分に資源として知用されていなかった。

そこで、環境負荷の低減を共に目指す王子HDと連携し、EFBから抽出した繊維(パルプ)を古紙パルプに混ぜ合わせた段ボール原紙の開発を推進。ユニ・チャーム インドネシアが展開する一部商品の梱包資材に使い、未利用資源の有効活用を図る。なお王子HDによると、この混抄原紙は通常の段ボール原紙と同等レベルの品質・強度だと確認されている。

同社は2020年に「環境目標2030」を策定し、プラスチック問題への対応、気候変動への対応、森林破壊に加担しない調達を重点課題に掲げている。

ユニ・チャーム インドネシアでは、21年から「Ethical Living for SDGs」というコンセプトを掲げ、生活者が日常生活の中で無理なく環境に配慮した行動を実践できるよう、製品・情報・体験を通じた発信を行ってきた。

今回の取り組みはその一環。同社は今後も、こうした事業活動を通じて新たな価値を創造し、持続可能な「共生社会」の実現に貢献するとしている。

 

 

(包装タイムス2025年6月23日より引用)

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