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特集記事

100%再生原料のごみ袋

(画像は公式サイトより引用)

野添産業はこのほど、原料に長崎県五島市などの海洋ごみ30%、残りの70%に使用済みストレッチフィルムをし100%再生原料製品で製造したごみ袋「オーシャン・スゴエコ袋」を製品開発した。「海や海洋に漂流知る海ごみを少しでも何かに有効利用するには」として試行錯誤の末の製造としており、今後、広く製品周知を図る考えだ。

2022年に放送されたNHK朝の連続テレビ小説「舞い上がれ!」は、東大阪と五島が舞台になっていた。五島市役所職員から、「毎日、漂着する海ごみをドラマの舞台でもある、ものづくりのまち東大阪で資源化できないか?」という一言から「海ごみ・舞いもどれ!プロジェクト」が始まった。

すでに使用済みストレッチフィルムなど、リサイクル原料でゴミ袋を作っていた東大阪市の野添産業に声がかかり、「海ごみ解決に貢献できないか」と日頃より考えていた同社がすぐに取り組みを開始。試行錯誤の末、長崎県五島市などの海ごみを30%混ぜたごみ袋の製造に成功した。残り70%も使用済みストレッチフィルムを利用し、100%再生原料製品となっている。

原料となっている海ごみは五島市や鳥羽市に積み上げられた「ブイ」で、長期間浮いていたため塩分除去処理や紫外線などによるプラスチック劣化などの問題も厚み調整や強化剤を使うなど自社のブレンド技術でクリア。破砕洗浄し同社の持つ減容機でペレットに生成し、自社技術でインフレーション機にてごみ袋として製品化した。

現在、環境配慮を目指してプラスチック製品の原料にはさまざまな工夫がされるようになった。海洋プラには多くの異物混入や劣化はあるが原料、シングルユースのごみ袋には適しているとして同社では、「今回の取り組みが少しでも環境問題の解決につながれば」としている。

(包装タイムス2023年7月24日より引用)

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