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禁忌品をリサイクル

(画像は公式サイトより引用)

ニチバンと日本製紙は、粘着テープ製品の製造過程で発生する剥離紙を再生紙にリサイクルする取り組みを開始した。製造過程で粘着物と剥離紙の分別を行い、回収・運搬スキームを構築して、段ボール原紙として再生する。

剥離紙はリサイクルが難しいPEラミネート紙が使われる場合があり、また使用済み剥離紙に粘着剤が残留し再生原料に混入する可能性があることから、古紙再生促進センターの古紙標準品質規格で、リサイクルに適さない禁忌品として定められていた。現在、国内で製造される年間約11万tの剥離紙はほとんどが廃棄やサーマルリサイクルされている。

そこでニチバンは、粘着物が混入しないよう剥離紙の分別を管理し、PEラミネート紙からPEを分離できる日本製紙と共同して独自のリサイクルスキームを構築した。この取り組みで段ボール原紙を製造し、一部をニチバン製品の梱包用段ボールとしても活用する。なお分別された剥離紙は日本製紙グループの日本紙通商が専用ルートで回収・運搬する。

 

(包装タイムス2024年10月21日より引用)