卵から生まれた環境にやさしいラベル
(画像は公式サイトより引用)
シーレックスは持続可能な社会の形成に向けた取り組みの一つである「貼るプログリーン」シリーズとして、2022年12月に鶏卵の殻を原料として再利用した「卵(たま)からラベル」の量産販売を始めた。商品の顔となる環境保全や社会へ配慮する事を訴求する商品ラベルとして、特に鶏卵を使用する食品、調味料、洋菓子などをターゲットに展開していく。
国内の割卵工場などから排出される卵殻は年間約26万tで、その内8割に相当する約20万tが産業廃棄物として処分費用を掛けて、焼却、埋め立て処分されてきた。もともと卵殻の主成分は、炭酸カルシウムであることから、肥料や食品原料のなどのほか、最近では抗菌・消臭剤などにも再利用されている。
〝天然の炭酸カルシウム″としてカキやホタテの貝殻があるが、その量は天気や季節(収穫期)、漁獲量によって大きく変化するのに対して、割卵工場から排出される卵殻は安定的に調達できるという利点がある。
この卵殻を微粉末化し、均一に51%の割合でプラスチック素材と混ぜ合わせたバイオマスプラスチックフィルムに、同社が糊塗工(ホットメルト方式)を施したシール・ラベルに製品化したのが、「卵からラベル」だ。素材の外観が少しざらっとした独特な手触り感に加え、卵殻は多孔質構造なので掌で触れると温もりを感じる。
ラベル素材の51%が卵殻であることから、プラスチック使用量のリデュース化、すなわち”減プラ”にも貢献。また「卵からラベル」の卵殻配合率51%と25%の2種類を標準品としているが、その配合率を30%、40%と均一にコントロールされた基材の提供も可能だとしている。
なお、「卵からラベル」は、この4月から受注生産により本格的に販売している。
包装タイムス2023年2月13日引用