剥離リサイクル技術を用いた詰替容器
(画像は公式サイトより引用)
ライオンは、東洋インキと共同開発した日用品の包装容器にも利用できる剥離リサイクル技術を用いた「ルックプラス バスタブクレンジング クリアシトラスの香り つめかえ用大サイズ」を数量限定で11月から販売している。フィルムパッケージに用いられる複合素材を分離し、印刷用インキを除くことで、純度が高いPEフィルムを回収することが可能になる。
フィルムパッケージは、ポリオレフィンやポリエステルなどのフィルムの間に多素材を用いる複層構造(積層フィルム)となっており、リサイクルとしては難しいとされてきた。
artienceグループの東洋インキは、複数の素材のフィルム同士を剥離し、印刷用インキをプラスチックから取り除くことで高純度な単一材質として素材を回収する剥離リサイクル技術を開発した。この技術では、水中でアルカリ処理を行うことで、接着剤層が溶解し、ナイロンやPETからなる表フィルム層とPEからなるフィルムが剥離する。その後、比重の大きい表フィルム層は沈み、比重の小さいPEフィルムは浮くため、高純度のPEフィルムを回収することが可能だという。両社は、この技術をもとに共同で改良を重ね、洗剤などの内容物の品質や物理的な強度を担保しながら、リサイクルが容易にできるつめかえパックの製品化に至った。
(包装タイムス2024年11月4日より引用)