分解後の環境負荷抑制
(画像は公式サイトより引用)
ユニチカは、分解後の環境負荷を限りなく抑制した「生分解性ポリエステル(PET)樹脂」の合成技術の開発に成功した。
同社の非金属触媒を用いたPET樹脂の重合技術に、さらに特定組成を組み合わせることで、金属を含まない生分解性を有するPET樹脂を合成できる技術を開発した。生分解性PETは生分解性速度を上げたいというニーズがある中で難易度が高くこれまで実現は困難とされていた。
今回、同社が開発した合成技術は非金属触媒と特定組成の組み合わせで、合成された生分解性樹脂の分解速度が向上し、分解後も触媒由来の金属が残らない。このため限りなく環境負荷を抑制した生分解性PET樹脂の合成に資する重要な技術となる。
同技術は「生分解性PET樹脂」への展開のほか、ケミカルリサイクルを前提としたポリエステル樹脂へ応用できる。「循環経済の強化を目指す経済産業省の最新報告で取り上げられているリサイクルしやすさと合致する」として、同社では循環型社会の構築に寄与できると考えているという。
(包装タイムス2024年9月2日より引用)