低コストで偽造防止印刷
(画像は公式サイトより引用)
シール・ラベル印刷会社の協同工芸社が提案する特殊インキを使った偽造防止技術の「ブラックライト印刷」が注目されている。ランニングコストの低さが特徴で、通常の印刷物では見られない高い偽造防止効果を発揮。偽造品や模倣品の市場流出の抑制に貢献する。
ブラックライト印刷とは、紫外線に反応を示す特殊インキを使った印刷加工のことだ。特殊インキには、蛍光体を含んだ顔料が含有されており、紫外線を当てることで発光。インキの色味自体も透明であるため、印刷物のデザインに影響を与えることなく、商品パッケージやラベルに簡単に組み込むことができるという。
同社では、既存の凸版印刷機でブラックライト印刷を行う。「ユニット清掃など後処理の負担もなく、比較的対応のしやすい印刷加工」(同社・営業部の向坂慎次長)と述べる。
近年、EC市場の拡大を背景に、偽造品や模倣品の流通が深刻な社会問題になっている。これを受け、各社ブランドオーナーでは、ホログラム加工を施したラベルなどを導入し、偽造品などの流通防止に取り組んできた。
化粧品や医薬品分野を多く手掛ける同社でも、以前から同様の相談が寄せられる中、ブラックライト印刷を提案。ランニングコストの低さを理由に、ホログラム加工からの切り替えが徐々に増加しているという。「ラベル専業メーカーの知見を生かし、ブランドオーナーが抱えるあらゆる課題を解決できれば」(向坂次長)と力を込める。
(包装タイムス2024年9月30日より引用)