ビール仕込粕から化粧包材
(画像は公式サイトより引用)
キリンホールディングスは、ファンケルと協業し「キリン一番搾り生ビール」の製造工程で発生するビールの仕込粕から抽出したヘミセルロースを用いた、植物由来の化粧包材を開発した。仕込粕から抽出したヘミセルロースを化粧包材に採用するのは、国内の化粧品業界で初めての取り組みだという。
製造したビールの副産物である仕込粕を所有しているキリンでは、ヘミセルロースを原料とするバイオマスプラスチックの研究開発や製造を行う事業革新パートナーズと協力してヘミセルロースを効率的に抽出し、加工する技術研究を進めている。事業革新パートナーズでは、ヘミセルロースを原料とするバイオプラスチックの開発に世界で初めて成功し、樹脂材料「HEMIX」として2019年から販売している。この技術を応用し、仕込粕由来のヘミセルロースを活用したレフィル用包材の研究が行われてきた。
研究では、一番搾り製造時の副産物であるビールの仕込粕から抽出したヘミセルロースに混合し、流動性が高く加工性が向上したシートの製造条件を発見した。原料由来のシートの色やにおいの抑制などに課題はあったが、知見を活用することで国内で初めてビール仕込粕から植物由来のレフィル用ブリスター包装の製品化に成功したとしている。
ブリスター包装の形状は、ユニバーサルデザインに配慮し、あけやすく取り出しやすい形状に改良。現在ファンケルにおいて。特許を出願している。
包装タイムス2023年1月23日引用